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てぃーだブログ › クロスロード・アジア › スオウの木の蘇木(ソボク)

2017年02月06日

スオウの木の蘇木(ソボク)

赤色色素の原料の木
蘇木(ソボク)
スオウの木の蘇木(ソボク)

〔処方用名〕 蘇木․蘇方木․ソボク
〔學名〕 Caesalpina asppan Linne

インドからマレー半島の熱帯地方に自生する「スオウ(蘇芳、蘇方、蘇枋)」は、マメ科ジャケツイバラ亜科に属する小高木で、木の心材部分を乾燥させたのを「蘇木(ソボク、スボク)」と呼ぶ。
(※ 心材...樹木の材の中心に近い部分。細胞壁に種々の色素が沈着して赤・黒・黄などに着色される。)

心材や莢からは赤色の染料ブラジリンが取れ、その色は「蘇芳色(スオウ色)」と呼ばれている。
タイ語では、「トン・ファーン(ต้นฝาง )」と呼ばれている。「ต้น」は、「木」の意味で、「ฝาง」の意味 は、不明だが、チェンマイ最北の郡「ファ-ン郡」と同じスペルである。
花の色は、黄色で、花弁の数は、5枚。枝には、棘がある。

スオウの木の蘇木(ソボク)

〔 薬用効果 〕
高脂血症改善作用、止血作用、駆オ血作用、鎮痛作用、肝細胞保護作用があり、駆瘀血、抗炎症、通経、鎮痛薬、閉経、腹痛、月経不調、打撲傷、抗ガン作用、セルライト分解・除去などに良いとされている。



又、薬用としての利用よりも、染料として多く利用されていた。
心材や莢に含んでいる「ブラジリン」と言う赤色色素を明礬で媒染処理すると「赤色」、木灰などのアルカリ性水溶液で媒染処理すると「赤紫」、鉄を用いると「黒っぽい紫(似紫)」に染め上がる。
中国などでは、毛織物や絹織物のほかに木材を蘇芳で染めて高価な紫檀の模造品なども作られていた。この技法は、日本には、奈良時代(710~794)に渡来し、紅や紫根の代用品としても貴族社会で非常に愛用された。その後、蘇芳花、又は、蘇芳泡と呼ばれる日本画の絵具としても使われており、紅と同じく心材を煎じ詰めたものを陶器などに塗って乾燥させて用いられている。
スオウの木の蘇木(ソボク)

〔琉球の大交易時代〕
14世紀後半から16世紀頃まで、琉球王朝(1429年から1879年の450年間)は、東南アジアのシャム王国やマラッカ王国から「蘇木」を輸入し、中国の明王朝(1368-1644年)へ朝貢品として輸出していた。又、日本本土や朝鮮へも赤色染料の「蘇木」を輸出しており、東アジアと東南アジアの中継貿易の拠点として、200年間大きな役割を果たした。





Posted by Bilingual Asia at 22:47